間違えている人多数!『やぶさかでない』の本当の意味と使い方
こんにちは、けむです。
『やぶさかでない』という言葉、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?使ったことがある人も結構いると思います。さて、そのとき『やぶさかでない』は、「嫌ではない」とか「しかたなく~~する」など、どちらかというとネガティブ寄りな意味合いで使われていませんでしたか?
実はそれ、間違った使い方なのです。
『やぶさかでない』とは、「喜んで~~する」といったとてもポジティブな意味なのです。
正しく理解している人は、約33.8%
文化庁が実施している調査によると、『やぶさかでない』を正しく理解している人は33.8%、前述の間違ったとらえ方をしている人は43.7%でした。
間違ったとらえ方をしている人が多いのはなんとなく想像通りなんですが、正しい意味を知っている人が意外にも結構多いんです。だいたい3人に1人は正しい意味をしっているんですね。
中途半端な理解率が誤解を生む
実は『やぶさかでない』のように、中途半端に正しい意味が知られている言葉が、もっともやっかいです。もしも90%以上の人が間違った意味でとらえていれば、もうそれは間違った意味が慣用となってしまっているので、おおかた問題は起きません。ただ『やぶさかでない』のように3割の人が正しい意味を知っているとなるといろいろと問題が起きます。
たとえば・・・
- 受け取る側は、どちらの意味で使われたかわからない
- 正しい意味を知らない人は、高確率で(ひっそりと)恥をかく
例えば、上司に取引先への面会への同行をお願いしたとします。その際に、上司が「うん、行くのはやぶさかではないよ」と言ったらどうすればよいでしょうか。
上司が、正しい意味で使っているならばぜひ同行してもらうべきでしょう。
しかし間違った意味で使われているなら、暗に断っているとも受け取れます。
誤解を生みやすい『やぶさかでない』は使うべきではない
自分が「やぶさかでない」という言葉を正しい意味で使ったとしても、受け取る側が正しい意味を知らなければうまく会話は成立しません。間違ったニュアンスで受け取られてしまいます。
そんな事故みたいな状況を避けるために、やはり『やぶさかでない』は、できるだけ使わないのが一番です。
昔に比べて、『やぶさかでない』と言う人は少なくなった気がしますのでもしかしたら正しい意味が浸透しているのかもしれません。ただ現時点では、まだ誤解されている人が一部いるのは事実です。
まとめ、感想
あくまで推測なのですが、『やぶさかでない』の「でない」という個所が誤解の根源ではないかと思います。~~でないという否定表現が、「嫌ではない」「仕方がない」といったニュアンスに近く感じてしまうからです。
「ない」という言い回し自体がどこか否定的なので、「喜んで~~する」と言った肯定的な意味合いにはどうしてもとらえられないのかなと想像します。
他にも誤解を生みやすい言葉があったら紹介したいと思います。
それでは。